「でもほんとにたのしかったなぁ」
神社からの帰り道、紅潮した頬で呟いた振袖衣装の娘。
その言葉をBGMに私もお囃子の余韻に浸っていました。
久しぶりの活動でした。 この前は2年前でしたか。 引っ張り出した娘のおかめさんの衣装はツンツルテン。 嫌でも時の流れを感じずにはいられません。
今年は町内門付けはせず、阿伎留神社神楽殿での奉納囃子のみを行うことになりました。
何もかもが「以前と同じ」に行えない今、これができるようになっただけでも有り難し。
英断を下していただいた会長に感謝!
12月31日。 準備も含めて、何もかもが久しぶり。 時が止まったままの神楽殿の掃除。 枯れ葉多数、土埃だらけでなかなかに大変です。 でも大人だけでやる雑巾がけが妙に楽しくなってきて、学校の大掃除のよう。
1月1日の朝。
遠くから聞こえてくるお囃子の音にワクワクしながら神社へ向かいます。
神社で暖をとるドラム缶の焚火を囲み、仲間とする他愛もない談話が懐しくも嬉しく。
さて、お祓いが終わるといよいよ奉納囃子が始まります。
久しぶりに神楽殿に響いた、小気味よいリズムに心踊ったのは私達演者だけではなかったと思います。
皆で集まって音を出すこと、練習をすること。 今まで当たり前だと思っていたことが、そうでないこと。
「いつものお正月」を迎えられることが尊い日常であることを感じずにはいられません。
元旦から仲間と氏神様の前でお囃子ができました。 今年は良い年になりそうです。
M.N