今年最後の行事となる第9回交流懇親会(忘年会)が盛大に開催されました。
一年間の最後を締めくくる会員の交流イベントとして定着した行事です。
行事名の如く、大人から子供まで会員とその家族が一堂に会し、交流を図り懇親を深める事を目的としています。
今年は日程的に他の忘年会日程と重なってしまったようで、例年と比べていくぶん大人の出席者が少なめでしたが、毎年の事ながら年の瀬を締めくくるにふさわしい行事となりました。
内容は本年度就任した担当役員が、事前に入念な打ち合わせをし、そして手配をして、ビュッフェ方式の料理の数々、保護者の皆様からのお菓子やデザートの差し入れ、多彩なビンゴゲームの景品、プロジェクターを使ったテレビゲームバトルや活動記録DVD鑑賞など、お楽しみ企画満載で、例年よりも趣向を凝らした内容となりました。
開催後の稽古の時に、参加したこども達に、この行事のなにが一番楽しかったか質問をしてみたところ、1位はビンゴゲーム、2位はテレビゲームバトル、3位がMVPの発表、という結果となり、ありきたりではありますが、ビンゴゲームでの景品獲得は一番わくわくするようです、確かに大人もかなり本気になっていましたから、子供だって楽しいはずです。
MVPの発表はそれなりに子供達も意識していることが分かり、一生懸命お囃子に向き合っている子供にとってはやはり関心事のようです。
さて、毎年気になるのが子供会員の中から、たった1名選ばれるMVP(最も活躍した子供会員)です。今回この栄えある賞を受賞したのは高校2年生の峰岸麻緒さんで、平成21年に続いて二度目の授賞でした。
この賞の選考基準は、稽古の出席率、イベントでのレギュラー獲得率、技能の向上率、それと何よりも大切なのは責任感です。 今回の選考では、出席率、獲得率、向上率においては4名がほぼ甲乙付けがたい状況で候補に挙がっていましたが、最終的に決め手となったのが、連絡です。
連絡とは行事への出欠回答、稽古への遅刻・欠席などの連絡のことで、組織において
報告・連絡・相談は責任を果たすという意味でとても重要なことであると、子供達にはもちろんのこと、保護者の皆様にも連絡はしっかりするようにお願いをしております。 高校生ですから、そんなことは当たり前なのかもしれませんが、当たり前のことを当たり前にするということが難しいのです。
しかしこの賞をもらうことがお囃子のすべてではないよ、とも説明しました。この表彰は、チャンスは平等に与えるけど、結果は必ずしも平等とは限らない、それが世の中というものだという、当会の指導スタンスを象徴するひとつの形だと思っています。
これは子供会員のみならず、大人会員や子供の保護者に対しても理解して協力して頂いているところでもありますが、郷土芸能団体のような任意団体は地域や行政、または学校などと密接な関係を保ちながら活動しており、本音と建て前のバランスをとって活動しなければならない場合が多々あります。
任意団体である以上、参加していて楽しくなければ続きませんし、かといって楽しむためには努力と我慢も必要です。もちろん和は大切ですが、ただの仲良し倶楽部では何も生まれてきません。
芸能団体ですから技芸も習得しなければなりませんし、しかし覚えるには個々の才能やそれに費やす時間を作れる環境もさまざまです。 また営利を目的として活動しているわけではありませんから、会員や地域の支援の上に成り立っていますが、かといって自立できない会では結局最終的に地域の理解は得られません。
このように活動するためにはダブルスタンダードがあることを理解し、上手にバランスをとりながら、それぞれの環境や価値観にあった「場」を作らなければならないと感じています。
このMVPは子供達にそれを理屈抜きで感じさせ、大人もそれを理解し、上手にフォローしながらバランスをとって進めて行くという私達の形の象徴であるともいえるでしょう。
しかしバランスをとるためには正しい情報と、正しい知識が不可欠です。
浅学非才な私達はつねにもがき苦しまなければなりません。
M.S
第9回交流懇親会
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